どれが正解?重曹・クエン酸・セスキの使い分け術!

重曹とクエン酸とセスキの違いが曖昧なまま手当たり次第に使っても、思ったほど汚れは落ちません

ー大切なのは汚れの性質を見分けて道具を一つに絞ることです。


油や皮脂にはアルカリ側の重曹やセスキ水垢や石けんカスには酸性のクエン酸といった基本が分かれば、使い分けは驚くほど簡単になります。
さらに同日に複数の剤を扱うときは単独で使ってよくすすぎ、換気を挟んでから別の剤に切り替えるだけで安全性も仕上がりも安定します。
週末に覚えてしまえば、日常の掃除が短時間で終わり、強い洗剤に頼らずに清潔を保てます。


まずは見分ける——汚れの性質で選ぶ

酸性汚れ(油・皮脂・手垢)→ 重曹/セスキ

  • 重曹(弱アルカリ):皮脂・手垢・茶渋など“軽〜中度”の酸性汚れに。軽い研磨と消臭も兼ねる。
  • セスキ(アルカリ度やや強・水に溶けやすい):油はね・ヤニ・タンパクなど“中〜やや重度”に。拭き取り系の家事に向く。

アルカリ性汚れ(水垢・石けんカス)→ クエン酸

  • 白いウロコやザラつき、蛇口根元の白残りはミネラル(炭酸カルシウム等)が主成分。クエン酸水で中和→溶解→拭き取りが基本。

におい・軽い研磨 → 重曹

  • 冷蔵庫・靴箱の消臭置き、マグカップの茶渋・シンクのくすみのやさしい研磨に。

3剤の基本レシピと当て方

重曹

重曹水:水200ml +小さじ1。拭きつけて30〜60秒なじませ→拭き→水拭き→乾拭き

ペースト:重曹:水=3:1目安。3〜5分置き→やわらかスポンジで一方的に。仕上げはしっかりすすぐ

セスキ

セスキ水:水500ml +小さじ1(約0.5%)。油はね壁・レンジ前・スイッチ周りに吹き→1分→拭き。手強い場所はキッチンペーパーで湿布5分

クエン酸

クエン酸水:水200ml +小さじ1/2(約0.25%)。蛇口根元・鏡の白残りにペーパー密着5〜10分→水拭き→乾拭き。

注意:大理石・コンクリ・鉄に長時間はNG(腐食・サビの原因に)


迷ったらこれ!——汚れ別の使い分け

  1. 見た目が白くザラザラ→ クエン酸へ(ミネラル系)。
  2. ベタつき・指がすべる→ セスキ→落ちれば水拭き、落ちにくければ重曹ペースト併用。
  3. 色移り・茶渋→ 重曹(ペースト)→ダメなら酸素系漂白を別日に。
  4. どれも不明→ 水拭き→乾拭きで前処理→少面積に重曹水テスト→変化なしならクエン酸水を別日に試す。
    ※同日に両系統を使う場合は毎回すすぎ&5分換気を必ず挟む。

同日に使う順番と安全ルール


部位別クイック辞典

キッチン

  • コンロ前の油膜:セスキ水→1分→拭き。頑固ならペーパー湿布5分。
  • 電子レンジ:耐熱ボウルの重曹水を加熱→蒸気で浮かせ→拭き。
  • シンクの白残り:クエン酸水ペーパー5〜10分→水拭き→乾拭き。アルミ鍋は重曹NG。





浴室

  • 鏡・水栓のウロコ:クエン酸。研磨は最小限
  • ボトル跡のベタつき:重曹水→拭き→乾拭き。
  • 床の皮脂:セスキ水→ブラシ一方向。



トイレ

  • 便座の皮脂:重曹水でやさしく。電装周りは布を固く絞る。
  • 便器の白残り:クエン酸(便器素材の取説に従う)。





リビング

  • 手すり・スイッチ皮脂:重曹水→拭き→乾拭き。
  • 木製ワックス面:白化の恐れ。中性洗剤に切替を。






まとめ

汚れを酸性かアルカリ性かで見分ければ、重曹/クエン酸/セスキの選択は迷いません。基本レシピと単独→すすぎ→換気の順番を守れば、短時間で仕上がりが安定し、強い洗剤に頼る頻度も減らせます。手に負えない固着や素材不明のケースは、無理せず専門家へご相談ください。